貸出物はどう管理するべきか?貸出リスクと貸出管理方法をご紹介
会社では備品を社員たちへ貸し出す場面が多くありますが、貸出には紛失や破損などのリスクがあります。
リスクを最小限に抑えるために、貸出物はしっかり管理していくことが大切です。
このページでは貸出にあるリスクと効果的な管理方法をご紹介しますので、ぜひ参考にどうぞ。
目次[非表示]
- 1.貸出物管理の目的
- 2.貸出物の管理方法
- 3.貸出で管理しておく情報
- 4.貸出物管理のコツ
- 4.1.バーコードを使用する
- 4.2.デジタルで管理する
- 5.貸出で考えられるリスク
- 6.貸出リスクを理解した上で貸し出しをしよう
貸出物管理の目的
なぜ貸出物の管理をしないといけないのか、その理由や目的についてご説明します。
機密情報の流出防止
機密情報が流出するのを防止するために貸出物管理が必要です。
貸出物によっては、社内の機密情報が外に漏れてしまう危険があります。
たとえば、様々なクラウドサービスへのログインIDとパスワードが記憶されているパソコン、顧客の個人情報が保存されているUSBメモリー、社内の機密情報や顧客の個人情報が保存されているサーバールームの鍵などです。
上記のような貸出物は、社外に持ち出すと情報漏洩につながる危険があり要注意です。
情報漏洩につながる危険がある貸出物が社員一人の意思で簡単に持ち出すことができる状態になっていると、万が一社外に流出して不正利用された場合にすぐに気付くことができません。
情報漏洩につながる危険がある貸出物から情報を漏洩させてしまった場合、自社もしくは第三者に損害を与える可能性があります。
たとえば顧客のクレジットカード情報が流出すれば不正にお金を引き出される危険があり、個人情報を流出させたとなれば会社の存続が危ぶまれます。
機密情報が流出するのを防止して被害が起きないようにするために、貸出物管理が必要なのです。
業務の効率低下防止
業務の効率低下を防止するためにも貸出物管理が必要です。
貸出物によっては多くの人が使うことになるため、使い終わった後にすぐまた他の人が必要になる場合があります。
貸出物管理では、貸出物の保管場所や使用状況を、いつでも誰でも確認できるようにしておくことで、日常の業務を効率化することができます。
社内に保管されている貸出物の中から必要な貸出物を探し出す作業には時間がかかります。とくに貸出物の数が多かったり、貸出物の保管場所が複数あったりする場合は探し出すことに時間を費やしてしまいます。
貸出物管理で貸出物の保管場所をいつでも誰でも確認できるようにしておくことで、すぐに見つけることができます。
貸出物を探し出すことに時間がかからなくなることで、探している社員の他、社員が所属しているチーム全体の業務効率をアップさせることにつながります。
「貸出物を使おうとしたら他の誰かが使っていてすぐに使用できない」ということが頻繁に起きると業務に遅れが生じます。
貸出物管理で貸出期限などを決めて管理することで、多くの人が効率よく使用できるようになります。
貸出物管理は、業務の効率低下を防止してより生産的に業務をこなすために必要なのです。
社員の意識低下防止
社員の意識が低下するのを防止するためにも貸出物管理が必要です。
貸出物管理には社員の規律を高く維持するという効果があります。
何に使うためにあるのかよく分からない貸出物が大量に購入されていたり、私用のものが会社の経費で購入されたりしていると、無駄な経費がどんどん増えてしまいます。
どの貸出物がいつ壊れたか把握できない状況だと、貸出物を雑に扱う社員も出てきます。
このような状態では、社員の意識は低下し、意識の高い社員は会社から離れていきます。
社員たちが貸出物管理をすることで「会社のものを丁寧に扱えているか」「無駄な経費はないか」などを確認することができます。
貸出物管理を実施することは、社員が会社のものを丁寧に扱い、無駄な経費が発生しないように努めることにつながるのです。
貸出物の管理方法
貸出物はどのように管理すればよいのか、貸出物の管理方法についてご説明します。
管理台帳を作成する
貸出物を管理するための管理台帳を作成します。
管理台帳は貸出物の現状を把握するために必要です。
管理台帳は、管理ノートを作ったり、デジタルの管理表を作ったりして用意します。
管理台帳には貸出物の保管場所、管理部署、個数などを記載します。
管理台帳と紐づけた管理ラベルを貸出物に貼り付けます。
すべての貸出物に購入年月日や管理部署を記載した管理ラベルを貼ります。
作成した後は定期的にチェックと記録の更新をして、管理台帳と管理ラベルの内容は常に同じ状態にしておきましょう。
■関連記事:社内備品の管理台帳|台帳の効果的な作成方法とコツをご紹介
管理ルールを決める
貸出物の管理ルールを決めて、社員全員がルールを守るようにします。
「使用する前に貸出ノートに記入して承認印をもらう」「指定された時間に返却する」などのルールを決めてください。
決めたルールは文書にまとめて、マニュアル化しておくのがおすすめです。
破損時や紛失時など、トラブルが起きた場合の対応方法についても決めておきましょう。
たとえばパソコンなど機密情報が流出する危険のある貸出物が紛失した場合は「すぐに報告させる」「遠隔ロックをする」といった対応方法を決めておきます。
貸出で管理しておく情報
貸出で管理しておく情報についてご説明します。
貸出物番号
貸出物に番号をふっておき、管理します。
同じような貸出物が多くある場合には、番号で貸出物を管理することで「誰に何を貸し出しているのか」が明確にわかるようになりしっかり管理できます。
貸出日
貸出物を「いつ」貸し出したのか、貸出日を明確にしておきます。
無期限で貸出すると紛失や盗難につながることがあるため、貸出日を明確にして管理しましょう。
借受人情報
貸出物を「誰」に貸し出したのか把握しておきます。
具体的な情報として、名前やその人の社員番号などを記録しておきましょう。
貸出物管理のコツ
貸出物管理を成功させるコツをご紹介します。
バーコードを使用する
貸出物にそれぞれのバーコードを割り当てて管理する方法です。
手入力で管理台帳へ情報を入力する作業は大変です。
いちいち管理ラベルを目視で確認して手入力で管理台帳に記録していると、時間がかかりミスも多発します。
在庫管理で専用機器を使いレーザーセンサーでバーコードを読み取ることで、貸出物の情報を瞬時に把握して管理することができます。
貸出物の保管場所や在庫数をリアルタイムで一元管理することが可能です。
バーコードを読み取るため記録する際のミスを削減する効果もあります。
デジタルで管理する
バーコードの他に、管理システムを導入して貸出物をデジタルで管理することで、さらに効率的に貸出物を管理できます。
管理システムを使用して貸出物管理台帳をクラウド上に保存することも可能です。
貸出物管理台帳をクラウド上に保存しておくことで、いつでもどこでも確認や更新ができます。
こうしてより効率的な貸出物管理が可能になります。
■関連記事:はじめての備品管理 − 社内の備品を上手に管理するコツとツールを紹介
貸出で考えられるリスク
貸出を行う際に考えられるリスクをご紹介します。
破損
貸出では、社員に貸出した備品が破損する場合が考えられます。
たとえば「パソコンに飲み物をこぼして故障させた」といったことが起きます。
社員が貸出物を破損させた場合の対処法についても事前に考えておきましょう。
紛失
貸出では、社員が借りた備品を紛失するリスクがあります。
社員が貸出物をあちこちへ持ち運ぶような場合は紛失するリスクが高くなります。
そのため貸出物への紛失防止対策も事前に考えておきましょう。
紛失防止にはMAMORIOがおすすめです。
MAMORIOでは紛失防止タグを貸出物に取り付けておくことで、紛失した場合もどこにあるのか把握できるようになります。
貸出リスクを理解した上で貸し出しをしよう
貸出物の管理をすることで、機密情報の流出防止や業務の効率化が可能で、社員の意識を向上させる効果もあります。
管理台帳を作成し、管理ルールを社員全員で把握して管理していきましょう。
バーコードや管理システムを導入することで、さらに効率的に貸出物を管理できます。
貸出には紛失や破損などのリスクがあることを理解して、リスクを最小限に抑える工夫をしながら貸出実施しましょう。