会社の重要書類を紛失した際に取るべき行動【事前対策もご紹介】
書類を紛失することには、情報漏洩など大きなリスクがあります。
このページでは、重要な書類を紛失することにはどのようなリスクがあるのか、紛失したらどのようなことが起こってしまうのかご説明します。
書類を紛失した時すぐに取るべき行動と、書類の紛失を防止するための事前対策もご紹介します。
書類の紛失によるトラブルを防止するために、ぜひこのページをご活用ください。
目次[非表示]
- 1.大事な書類を紛失してしまった・しかけてしまった経験のあるサラリーマンの割合
- 2.書類紛失のリスク
- 3.書類が紛失してしまうシチュエーション
- 3.1.家の中でなくしてしまった
- 3.2.ゴミと一緒に捨ててしまった
- 3.3.シュレッダーにかけてしまった
- 4.書類を紛失してしまったら?すぐにすべき行動
- 4.1.ありそうな場所を探す
- 4.2.書類の予備データがないか確認
- 4.3.上司に謝罪する
- 4.4.関係者にも謝罪する
- 5.書類の紛失を防止する対策
- 5.1.社外への持ち出しを制限する
- 5.2.書類を事前に登録しておく
- 5.3.書類を管理台帳で管理する
- 5.4.印刷の記録を残す
- 5.5.書類の複製を取っておく
- 5.6.紛失防止タグをつけておく
- 6.大事な書類の紛失への対策ができている企業の割合
- 7.書類の扱いは丁寧に
大事な書類を紛失してしまった・しかけてしまった経験のあるサラリーマンの割合
会社員221人に対して行ったアンケートでは、紛失してしまった・しかけてしまった経験のあるサラリーマンは、全体の約3割以上いるということがわかっています。
大事な書類は一度でも紛失してしまうと情報漏洩などを引き起こしてしまう危険があります。このことを考えると、全体の約3割以上いるというこの結果は危険だといえます。
書類紛失のリスク
書類を紛失することには大きなリスクがあります。
書類を紛失することにはどのようなリスクがあるのか、どのようなことが起こってしまうのかご説明します。
情報漏洩につながる
書類を紛失すると、情報漏洩につながります。
書類紛失によって起こることとして、一番怖いのが情報漏洩です。
紛失した書類によっては、大切な情報が外に漏れてしまう危険があります。
取引先の製品の情報が載っている書類や、顧客の個人情報が載っている書類などを紛失すると、情報漏洩につながります。
発表前の新製品の情報が漏洩すれば、新製品の情報を盗まれてしまう可能性が考えられます。
顧客の個人情報が漏洩すれば、個人情報を漏洩させた会社の信頼が失われます。
このように紛失した書類から情報を漏洩させてしまった場合、企業へ大きな悪影響を与える可能性があるのです。
■関連記事:個人情報漏の一番多い原因とは?実態調査から見えること
取引の中止
書類を紛失したことが、取引の中止につながることも考えられます。
他の企業との取引に必要な書類を紛失した場合、自社の信頼が失われるため、取引が中止されてしまうこともあります。
取引先の発表前の新製品の情報などが外部に漏れてしまうと、悪用されるリスクがあります。
取引先に大きな迷惑をかけてしまうことで、長い時間をかけて築かれた信頼が失われてしまいます。
信頼は関係を積み重ねていくことで作られるものであり、信頼を築くことには時間がかかるため、失われた信頼を取り戻すことは困難です。
書類が紛失してしまうシチュエーション
どのような場所や状況で書類を紛失してしまうのか、考えられるシチュエーションをあげます。
家の中でなくしてしまった
社員が家に書類を持ち帰った際に、家の中でなくしてしまうことが考えられます。
家にはたくさん物があり、場合によっては家族も出入りするため、紛失しやすくなります。
会社の書類を家に持ち帰った際は、しっかり管理しましょう。
会社の書類を家に持ち帰った際は、書類の置き場所を決めておくなど、なくさないように工夫をして管理することが必要です。
ゴミと一緒に捨ててしまった
大切な書類を、間違えてゴミと一緒に捨ててしまうことも考えられます。
家に持ち帰った場合の他、会社でもゴミと間違えて捨ててしまう可能性があります。
書類はきちんと整理しておきましょう。
書類をきちんと整理しておいて、何がどこにあるのか把握できるようにしておくことで、ゴミと一緒に捨ててしまうといったことを防止できます。
シュレッダーにかけてしまった
大切な書類を、間違えていらなくなった書類と一緒にシュレッダーにかけてしまうも考えられます。
いらなくなった書類をシュレッダーにかける際は、再度確認するようにしましょう。
シュレッダーにかけようとしている書類を一枚一枚確認することで、大切な書類をシュレッダーにかけてしまうことを防止できます。
書類を紛失してしまったら?すぐにすべき行動
書類を紛失してしまったらどうすればよいのか、書類を紛失してしまった時にすぐにすべき行動を確認しましょう。
ありそうな場所を探す
書類を紛失したことに気付いたら、まずはありそうな場所を探しましょう。
あらゆる可能性を考えて、書類があると考えられる場所は全て探します。
書類があると考えられる場所をリストアップするのがおすすめです。
リストアップした場所を順番に探していきます。
書類を探す際、あらゆる可能性を考えながら慎重に探すことが大切です。
たとえば下記のような場合があります。
- 重なっている書類の間にある
- デスクの下に隠れている
- デスクと壁のすき間に落ちている
上記のようなあらゆる可能性を考えながら、ゆっくり丁寧に書類を探してみてください。
書類の予備データがないか確認
探してみて見つからなければ、書類の予備データがないか確認しましょう。
予備のデータがあれば書類を再度作り直すことができます。
書類を持ち出す際には予備データがあるか確認して、なければ作っておくと安心です。
上司に謝罪する
書類の予備データも見つからなければ、書類を紛失してしまったことを謝罪しましょう。
自分のミスを反省してきちんと謝罪します。
謝罪して許されるかどうかは考えずに、紛失してしまったなら正直に報告すべきです。
書類を紛失したことを報告せずに隠していると、大きなトラブルにつながる可能性があるからです。
たとえば情報漏洩につながり被害が出たら、会社を解雇されてしまうかしれません。
きちんと報告し、書類を紛失したことにどう対応していくか考えましょう。
■関連記事:会社備品を紛失した際の始末書の書き方、テンプレートをご紹介
関係者にも謝罪する
その書類をなくしたことによって迷惑がかかる関係者にも謝罪しましょう。信頼を取り戻せるように誠実な対応を心がけることが大切です。
書類をなくした場合、なぜなくしたのか、なくすまでの経緯を関係者に伝える必要があります。情報が流出する可能性があることも伝えましょう。
二度と同じようなミスを発生させないために今後実施する対策をまとめて、関係者に謝罪する際に一緒に伝えるのが理想的です。
書類の紛失を防止する対策
書類の紛失は対策しておくことで防止できます。
書類を紛失しないよう、前もって防止対策をしておくことが大切です。
書類の紛失を防止するための対策をご紹介します。
社外への持ち出しを制限する
大切な書類はなるべく社外へ持ち出さないようにしましょう。
書類を紛失する可能性が高いのは、社外へ持ち出した時だからです。
個人情報などの大切な情報は、組織全体で持ち出し禁止にしておくことが理想的です。
社外へ持ち出して良い書類と、社外へ持ち出してはいけない書類を決めて、社員たちに周知しましょう。
とくに大事な書類にはパスワードを設けて、限られた人しか書類を開封したり持ち出したりできないようにするのがおすすめです。こうすることで情報漏洩のリスクを軽減できます。
書類の扱い方については社内のルールとして定めて、社員全員に周知し、全員が守れるようにしましょう。
書類を事前に登録しておく
書類をすべて管理台帳に登録して、社外へ持ち出すことが可能である書類と、社外へ持ち出すことが禁止である書類を決めて管理すると安全です。
書類1つ1つに番号を割り当てて管理します。
次に、社内で書類の持ち出し方について下記のようにルールを決めておきます。
- 書類はすべて登録しておく
- 社外へ持ち出す場合は、社外へ持ち出し可能な書類かどうか確認する
書類を管理台帳で管理する
書類をすべて管理台帳に登録して管理するのも効果的です。
社員が社外へ書類を持ち出す時は、社外へ持ち出し可能な書類かどうか確認してから持ち出すようにして、どの書類を持ち出したか記録させるようにします。
印刷の記録を残す
コピー機で書類を印刷する時に、個人のIDカードをかざさないと出力されないような機能を導入する方法もあります。これによっていつ誰がどの書類を印刷したのかが記録として残るようになります。
こうすれば社員が書類をなくしにくくなり、なくした際には記録をもとに書類を効率よく探すことができます。
書類の複製を取っておく
書類を紛失してしまった場合を考えて、持ち出す前に書類を複製しておきます。
書類は必ず複製を作っておくようにすることも社内のルールとして決めておくと安心です。
紛失防止タグをつけておく
書類を持ち出す場合は、紛失防止タグを使用するのがおすすめです。
書類に紛失防止タグをつけておくことで、MAMORIOの位置情報検知機能によって書類の現在地が把握できるようになります。
持ち出す書類に紛失防止タグをつけるようにすることで、家の中や外出先でなくしてしまっても、見つけることができるのです。
大事な書類の紛失への対策ができている企業の割合
上記のアンケートを行った221人に対して、「自分が勤務している会社では大事な書類を社員が紛失するのを防ぐためにシステムや制度が導入されていますか?」という質問でアンケートを実施しました。その結果、対策ができている会社は全体の3割に満たないという結果になりました。
大事な書類を紛失、または紛失しかけたことがある人数に対して、対策ができている会社の割合が低いことがわかります。
対策している会社の多くでは書類の電子化を行っていますが、書類の電子化にもデジタルならではの情報漏洩のリスクが伴います。
書類の扱いは丁寧に
このページでは、重要な書類を紛失することにあるリスクと、紛失した時すぐに取るべき行動、書類の紛失を防止するための事前対策についてご説明しました。
書類を紛失すると、情報漏洩などにつながるリスクがあります。
書類を紛失してしまったらまずはありそうな場所を探し、なければ書類の予備データがないか確認します。
書類の予備データも見つからなければ、素直に謝罪して紛失したことを報告しましょう。
事前の防止対策も大切です。
書類を紛失してしまうシチュエーションには様々なパターンがあるため、紛失してしまうシチュエーションを複数想定しながら対策しましょう。
ぜひこのページでご紹介した防止対策を取り入れてみてください。