棚卸しのやり方は?棚卸し初心者向け|目的と具体的方法をご紹介!
棚卸しでは、実際に備品の現物を確認して、それぞれの備品の数や状態を把握します。
備品の状態を把握するため、備品の管理漏れを防ぎすべての備品をしっかり管理するために必要な作業です。
このページでは、棚卸しを行う目的や、具体的なやり方についてご説明します。
これから棚卸しを行うという人は、ぜひこのページを参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.棚卸しとは
- 2.棚卸しの目的
- 2.1.備品の状態把握
- 2.2.備品の管理漏れがないか
- 2.3.棚卸しのやり方
- 2.4.実地棚卸し
- 2.5.実地棚卸しの手順
- 2.6.帳簿棚卸し
- 2.6.1.帳簿棚卸しの手順
- 2.6.2.帳簿棚卸しのポイント
- 2.6.3.1回1回丁寧に
- 2.6.4.記録しやすい管理表を作成
- 3.それぞれにあった棚卸しを実践しよう
棚卸しとは
棚卸しとはどのようなものなのか、ご説明します。
棚卸しとは備品を管理するための作業です。
実際に備品の現物を確認して、それぞれの備品の数や状態を把握します。
備品の状態を把握することができるためそれぞれの備品を最適な状態にしておくことができ、備品の管理漏れを防げるためすべての備品をしっかり管理できます。
■関連記事:はじめての備品管理 − 社内の備品を上手に管理するコツとツールを紹介
棚卸しの目的
棚卸しは何のために行うのか、その目的についてご説明します。
備品の状態把握
棚卸しは備品の状態を把握するために必要です。
棚卸しをする時に、故障してないか、紛失してないか、備品一つ一つの状態を調べます。
こうして備品の状態を把握しておくことで「使おうとしたら故障していて使えなかった」といったことを防ぐことができます。
備品の管理漏れがないか
棚卸しは備品の管理漏れを防ぐために必要です。
棚卸しでは、管理データと実際の物品の状態を比較しながら、備品が紛失してないか、備品の数が正しいかを確認していきます。
棚卸しをすることで、備品の管理漏れを防いですべての備品をしっかり管理でき、備品の紛失も防ぐことができます。
備品を紛失してしまうと、情報漏洩につながってしまう可能性があり危険です。
棚卸しをすることで備品の紛失を防ぐことができるため、情報漏洩のリスクも減らすことができます。
社員が備品を紛失したりすることなくしっかり管理できているかどうかも確認できます。
棚卸しのやり方
ここまで棚卸しの概要と目的についてご説明しました。
棚卸しの概要と目的を把握したら、さっそく棚卸しに取り組みましょう。
ここからは棚卸しのやり方をご説明していきます。
棚卸しには、大きく分けて「実地棚卸し」と「帳簿棚卸し」という2つのやり方があります。
それぞれのやり方についてご説明していきます。
実地棚卸し
「実地棚卸し」とは、実際に備品を数える棚卸しです。
日常業務をストップして従業員を集めて、半日~1日かけて実際に備品を数えていきます。
棚卸が1日で終わらず、数日かかることもあります。
実地棚卸しは、備品が故障していないかなど備品の品質についてもチェックできることがメリットです。
万引きなどによる備品数の誤差を確認できるというメリットもあります。
実地棚卸しの手順
実地棚卸しを行う手順についてご説明します。
1. 備品のカウント
実際に備品の数を数えていきます。
2. 備品データを入力
備品の品目・保管場所・数量などの備品のデータを入力します。
実際の備品の数と管理データとを比較して、間違いがないか確認し、間違いがあった場合には備品の数を修正しましょう。
3. 備品単価の評価
備品単価の評価を行います。
備品単価の評価方法には「低価法」と「原価法」の2つがあります。
それぞれの方法についてご説明します。
「低価法」とは、備品を取得原価もしくは期末の時価のどちらか「低い方」の金額で評価するという方法です。
健全な会計方法であり、上場企業では原則として低価法で備品単価の評価を行うよう定められています。
取得原価よりも期末の時価が下回っているような場合に、評価損を認識することができ、現実に即した正しい評価ができることが低価法のメリットです。
しかし会計作業が複雑になるというデメリットもあります。
「原価法」とは、備品を取得原価のままで評価する方法です。
単純な作業であるため楽に済ませることができることが原価法のメリットです。
しかし評価損を見逃すことになり、現実に即した正しい評価ができないというデメリットもあります。
実地棚卸のポイント
実地棚卸のポイントをご紹介します。
2名以上で行う
実地棚卸しは1人では行わず、2名以上で行うようにしましょう。
1名で実地棚卸しをすると不正を隠すことができてしまうため、不正防止のために2名以上で行う必要があります。
1名で実地棚卸しをすると数え間違えてしまってもなかなか気付くことができませんが、2名以上で行うことでカウントミスも防止できます。
定期的に行う
実地棚卸しは定期的に行うようにしましょう。
実地棚卸しを定期的に行うことは、不正を防止するため、正確な備品のデータを確認するために大切です。
目安として、最低でも年に1回以上は実地棚卸しを行うようにしましょう。
状態も同時に確認
実地棚卸しでは、備品の状態も同時に確認しましょう。
数をカウントする時に、同時にその備品の状態についても故障していないか、異常はないか確認しておきます。
こうすることで常に備品を最適な状態にしておくことができます。
帳簿棚卸し
「帳簿棚卸し」とは、帳簿上で備品を確認するという棚卸しです。
備品を出し入れする度に、管理表に備品について記録していき、計算することで備品の数を把握します。
帳簿棚卸しは、日常業務をストップさせることなく備品を確認でき、業務に支障をきたす心配がないことがメリットです。
手間がかからないため従業員の負担がないというのもメリットです。
帳簿棚卸しの手順
帳簿棚卸しの手順についてご紹介します。
1. 備品の出し入れをする時に管理表に記入する
備品の出し入れをする時に、その都度備品の情報を管理表に記入します。
2. 備品の金額や資産額を記録する
その都度、備品の金額や資産額を算出して記録していきます。
帳簿棚卸しのポイント
帳簿棚卸しのポイントについてご紹介します。
1回1回丁寧に
帳簿棚卸しでは、1回1回をより丁寧に行いましょう。
帳簿棚卸しは実地棚卸しと異なり、出し入れする時にだけ備品の情報を記録していくことになります。
そのため、定期的に全体的な備品数を管理することができません。
1回1回の記録でズレがあると、長期間が経過した時に大きなズレが生じてしまいます。
備品置き場を整理しておくなどして、帳簿棚卸しはミスを防ぎながら丁寧に行いましょう。
記録しやすい管理表を作成
帳簿棚卸しでは記録しやすい管理表を作成するよう心がけましょう。
帳簿棚卸しでは実地棚卸しに比べて記録する回数が多くなるため、記録しやすい管理表を作成しておきます。
管理表を作成する際には、例として下記のような項目を用意しておきましょう。
品目・入庫数・出庫数・現在庫数・保管場所・状態(不良品でないか)
業種によって記録すべき項目はそれぞれ異なります。
業種に合わせて、必要な項目を用意しておきましょう。
■関連記事:エクセルで在庫管理はもう古い?エクセルで在庫管理のポイントと限界点
それぞれにあった棚卸しを実践しよう
ここまで、棚卸しを行う目的や、具体的なやり方についてご説明しました。
棚卸しは、備品の状態を把握するため、備品の管理漏れを防ぎすべての備品をしっかり管理するために行う作業です。
棚卸しでは、実際に備品の現物を確認して、それぞれの備品の数や状態を把握していきます。
棚卸しの方法には種類があり、業種によって向いている棚卸しの方法が異なるため、業種に合わせて棚卸しの方法を検討しましょう。
これから棚卸しを行うという人は、ぜひこのページを参考にしながら取り組んでいただければと思います。