中小企業が抱える課題とは?解決するための対策3つ
中小企業は2021年現在、企業数の減少が続いていて、様々な課題を抱えています。新型コロナウイルスの影響もあり、現在多くの中小企業が厳しい状況となっています。
目次[非表示]
- 1.中小企業の定義
- 2.中小企業が抱えている課題
- 2.1.人材が不足している
- 2.2.後継者が不足している
- 2.3.生産性が向上していない
- 2.4.テレワークの導入が進んでいない
- 3.中小企業の課題を解決するための対策3つ
- 3.1.労働環境の改善
- 3.2.M&Aも視野に入れる
- 3.3.デジタル化を進める
- 4.まとめ
しかし中小企業の課題は対策することで解決できます。この記事では中小企業が抱えている課題と、課題を解決できる対策について解説します。
中小企業の定義
中小企業は業種や資本金、従業員の数によって次のように分けられています。
中小企業の定義
- 製造業とその他:資本金の金額または出資の総額が3億円以下の企業または働いている従業員の人数が300人以下の企業
- 卸売業:資本金の金額または出資の総額が1億円以下の企業または働いている従業員の人数が100人以下の企業
- 小売業:資本金の金額または出資の総額が5千万円以下の企業または働いている従業員の人数が50人以下の企業
- サービス業:資本金の金額または出資の総額が5千万円以下の企業または働いている従業員の人数が100人以下の企業
上記は政府が定めている原則で、上記に当てはまらなくても法律によって中小企業とみなされることもあります。
中小企業が抱えている課題
中小企業には多くの課題があります。中小企業はどのような課題を抱えているのかご紹介します。
人材が不足している
少子高齢化の影響によって労働人口は減少しています。安定性や充実した福利厚生、ネームバリューのある大企業へ就職しようとする人は多いため、大企業に比べて中小企業は人材確保が困難です。
人材が不足している分従業員はより多く働かなければならないため負担が増え、長時間労働や休日出勤につながります。長時間労働や休日出勤の多い企業には人が集まらないため人材確保が難しくなり、悪循環になってしまいます。
後継者が不足している
事業を引き継ぐ後継者がいないと、その企業は倒産してしまいます。後継者が見つからないという問題は中小企業の大きな課題です。原因としては労働人口の不足などもあり最適な人材を確保できていないことがあります。
後継者を育てるだけの資金や時間がなく、事業継承がうまくいっていないことも原因の一つです。家族経営の場合は、子どもが後継者になることを拒否して事業継承できていない場合もあります。
後継者が見つからず倒産せざるを得ない企業も多くあり、倒産すると長年蓄積された企業の技術や資源が失われてしまいます。
生産性が向上していない
労働人口が不足していることや、働き方改革によって残業時間に規制が設けられ労働時間が短縮されていることなどから、生産性の向上が必要になっています。従業員1人当たりの生産性を向上しなければなりません。
しかし 「2020年版 中小企業白書」によると、大企業は生産性を高めていますが、中小企業の生産性は大企業の半分から3分の1ほどであるようです。
テレワークの導入が進んでいない
新型コロナウイルス感染拡大を防止するために、テレワークの導入が推奨されています。テレワークを導入することで社員が育児をしながら働けるようになるなど、社員が働きやすい環境を整える上でも大切です。大企業ではテレワークの導入が進められています。
しかし中小企業ではテレワークの導入があまり進められていません。総務省による「令和元年通信利用動向調査」では、資本金の規模が大きくなるにつれてテレワークの導入率が増えています。中小企業ではテレワークのための設備を整える余裕がないなど、導入において課題が多くあります。
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中小企業の課題を解決するための対策3つ
上記でご紹介した中小企業にある課題を解決できる対策があります。中小企業の課題を解決するための対策を3つご紹介します。
労働環境の改善
良い人材を確保して人材不足を解消するためには、労働環境の改善が有効です。社員が働きやすい労働環境に変えなければなりません。労働環境を改善する方法としては、たとえば福利厚生を充実させることや、テレワークを導入すること、フレックス制を導入することなどがあります。
M&Aも視野に入れる
適切な後継者が確保できない場合は、M&Aを行うという方法もあります。M&Aを行うことで経営資源を有効活用することが可能です。
M&Aを行う場合は、その前に企業の価値を高めておく必要があります。そのために労働環境を整えたり業務のデジタル化を進めたりして、生産性を向上させておきましょう。
デジタル化を進める
デジタル化は生産性の向上に効果的です。人の手で行っていた仕事をデジタル化することで、仕事にかかる時間が短縮され生産性が向上します。社員がこなさなければならない仕事量が減るため、新しい事業にリ取り組むことが可能になります。
デジタル化はテレワークの導入にもつながります。仕事をデジタル化することで、離れた場所にいる社員とも連携しながら仕事をすることが可能です。
デジタル化する方法として、クラウドサービスの導入があります。作成した資料を電子化してクラウドサービスに保管することで、どこからでも資料を確認できるようになります。
ビジネスチャットの導入もデジタル化する方法の一つです。ビジネスチャットを利用すれば、どこにいる社員とも連絡を取り合ったりファイルを送受信したりすることが可能です。
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まとめ
中小企業は様々な課題を抱えていて、最近は新型コロナウイルスの影響もあるため、さらに困難な状況にあります。
しかし適切な対策を行うことで、中小企業が抱えている課題を解決できます。この記事でご紹介した対策を、課題の解決に活かしていただければ幸いです。