BLEタグとは?仕組みと紛失防止ソリューションなどへの応用方法
BLEタグは近くにある物を無線でつなげるBluetoothの一つです。
少ない電力で済むので省エネで、様々なスマートデバイスで幅広く利用できます。
お店に入った時にスマホにクーポンが発行されるなど、BLEタグは様々なところで活用されています。
このページではBLEタグについて、どのようなものなのか概要をご説明するとともに、どのような場所で活用されているのか活用事例もご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.BLEタグとは?
- 1.1.省エネ
- 1.2.スマートデバイスを利用しやすい
- 2.BLEタグの仕組み
- 2.1.セントラル機器とペリフェラル機器
- 3.BLEタグの活用事例
- 3.1.財布などの置き忘れ防止
- 3.2.工場の備品の紛失防止
- 3.3.お店でクーポンを発行
- 3.4.トラックの出荷作業の効率アップ
- 3.5.工場での作業状況を把握
- 4.まとめ
BLEタグとは?
BLEタグはBLE が搭載されたタグで、BLEはBluetoothの規格の一つです。
Bluetoothは近くにある物を無線でつなげることができる通信技術です。
身近なところで広く活用されていて、たとえば無線のマウスやワイヤレスイヤホンなどがあります。
1999年に最初の規格Bluetooth1.0が発表され、その後規格が何度か更新されていて、最新バージョンはBluetooth5.0となっています。
BLEはBluetoothの規格の一つで、2009年に発表されたBluetooth4.0で追加されたものです。
BLE はBluetoothの規格の中で、省電力に特化するために新たな方法で作られました。
分類するために、古くからあるBluetoothは「Bluetooth Classic」と呼ばれていて、新たに2009年にできたBluetoothは「BLE」と呼ばれています。
省エネ
BLEは省エネであるという特徴があります。
BLEの正式名称は「Bluetooth Low Energy」 で、少ない電力で済むので省エネになりコスト削減につながります。
使い方次第では、コイン電池で何年も電池を交換することなく利用し続けることができます。
スマートデバイスを利用しやすい
スマートデバイスを利用しやすいこともBLEの特徴の一つです。
様々なスマートデバイスで幅広く利用できるようになっていて、利用できるものには次のようなものがあります。
- Andoroidスマホ、タブレット
- iPhone、iPad
- Windows10 パソコン、タブレット
- Macパソコン
- Raspberry PiなどのLinuxボード
BLEタグの仕組み
BLEタグは「自分はここにいるよ」ということを無線信号で伝えることができ、不特定多数の機器へ同時に伝えることができます。
BLEタグにはそれぞれ固有のID情報が設定されていて、このID情報も一緒に発信するので、同じ場所にいくつものビーコンがあっても区別することが可能です。
セントラル機器とペリフェラル機器
BLEにはセントラル機器とペリフェラル機器があります。
セントラル機器(親機)になるのはスマホやパソコン、ゲートウェイなどです。
ペリフェラル機器(子機)になるのは、センサー機器やスマートウォッチ、ビーコン発信機、紛失タグなどです。
1台のセントラル機器に1台のペリフェラル機器しか接続できないものもあれば、1台のセントラル機器に複数のペリフェラル機器を同時に接続できるものもあります。
BLEタグの活用事例
BLEタグは身近なところでも取り入れられています。
BLEタグはどのような場所で活用されているのか、事例をご紹介します。
財布などの置き忘れ防止
BLEタグは紛失防止タグにもなり、BLEの機能を利用した紛失防止タグの商品がいくつか販売されています。
BLEタグはiPhoneやAndroidスマホとペアリングさせることができます。
BLEタグをサイフなどに取り付けておいて、BLEタグとスマホが一定距離以上離れた時にアラートを発信することができるので、財布などを置き忘れて紛失するのを防止できるのです。
BLEタグを取り付けたサイフなどを紛失してしまっても、地図上で最後に落とした場所を確認できるので効率よく探すことができます。
ペットや子どもにBLEタグを取り付けておけば、迷子防止にもなります。
関連記事:紛失防止タグとは?忘れ物、なくしものが多い人に必見の最新のIoTタグ
工場の備品の紛失防止
BLEタグは備品などの紛失防止に役立ちます。
たとえば製品を作っているある企業では、台車を紛失することが多く、台車を使って顧客企業に組み立てた製品を納品してそのまま台車が返ってこないということが度々ありました。
台車を探すために時間がとられ、生産性が低下していました。
そこでBLEタグによるシステムを導入し、一つ一つの台車にBLEタグを取り付けて管理しました。
これにより工場内のマップ上でそれぞれの台車の位置を確認できるようになり、台車の紛失が解消されました。
このようにBLEタグによって台車などの備品の紛失を防止にすることが可能です。
関連記事:工具管理をより効率化|タグの導入で紛失・盗難を防止する方法
お店でクーポンを発行
BLEタグの機能を使ってポイントを発行することもできます。
たとえば、ID :「001」を受信したら「来店ポイントを発行する」、ID 「 002」を受信したら「クーポンを発行する」というように設定しておくことが可能です。
BLEタグでは距離に合わせて電波の発信を調整することもできます。
たとえばお店に来店した時にクーポンを発行したいという場合、お店の外で電波を受信してクーポンが付与されてしまっては困ります。
電波が強くなったタイミングでクーポンが発行されるように設定することで、お店の中に入ったお客さんだけにクーポンを付与することができます。
トラックの出荷作業の効率アップ
ある企業ではBLEの機能でトラックの情報を管理しています。
ドライバーがトラックの待機場所に到着すると、BLEタグにトラックの車体ナンバーや行先、連絡先などの情報が登録され、ドライバーに渡されます。
こうすることで、どのトラックがいつどこにあるのかを把握できるようになりました。
次に来るトラックの行き先を確認して出荷準備をしておくことができるので、出荷の効率をアップさせることができています。
工場での作業状況を把握
ある企業ではBLEによる作業指示書の位置情報を取得することで工場での作業の状況を把握できるようになっています。
作業指示書の位置が移動するということは、ある作業が完了したということを意味します。
BLEによる作業指示書の位置情報を取得することで、工場での作業の状況を進み具合や工数がどれだけかかっているかを把握できるのです。
そのデータを元に改善方法について話し合うことができるので、作業の効率アップにつながります。
まとめ
このページではBLEタグについて、概要や活用事例をご紹介しました。
BLEタグは近くにある物を無線でつなげるBluetoothの一つで、少ない電力で済むので省エネであり、様々なスマートデバイスで幅広く利用できるという特徴があります。
財布などの置き忘れ防止ツールである紛失防止タグや、お店に入った時にスマホに発行されるクーポンなど、BLEタグは様々なところで活用されています。