ビーコンを使った距離測定|メリット・デメリット、導入事例を紹介
ビーコンは距離の測定にも利用できます。ビーコンを使った距離の測定をビジネスに導入することで、様々な効果が得られます。
混雑を防止しソーシャルディスタンスを確保できたり、濃厚接触想定者を特定できたりと、現在問題となっているコロナ問題の改善にも有効です。
このページでは、ビーコンを使った距離の測定について、メリットとデメリット、導入事例をご紹介します。
目次[非表示]
- 1.ビーコンを使った距離の測定方法
- 2.ビーコンでの距離測定のメリット
- 2.1.小型なので使いやすい
- 2.2.省エネ
- 3.ビーコンでの距離測定のデメリット
- 3.1.信号が届く範囲が狭い
- 3.2.環境によっては精度が落ちる
- 4.ビジネスへの導入事例
- 4.1.社員食堂の混雑を改善
- 4.2.ソーシャルディスタンスを確保し濃厚接触想定者を特定
- 5.まとめ
ビーコンを使った距離の測定方法
ビーコン発信機からの信号を、ビーコン受信機やスマホで読み取ることで、距離を測ることができます。ビーコンからスマホへ向けて信号を発信する場合は、スマホの位置に応じてプッシュ通知を送信することも可能です。
ビーコンからの信号が届く有効半径は10m~100mほどで、誤差は1〜5であるといわれています。電波が反射したりすることで精度が落ちてしまうこともあり、機器の設置の仕方が重要です。
ビーコンの電波の強さを1メートル離れた地点で測定したときの電波の強さと、現在の場所で測定したときの電波の強さがわかれば、ビーコンからどれくらい離れているかを測定できます。
まずビーコンから1メートル離れた地点で測定したときの電波の強さを把握しておきます。そして別の地点で電波の強さを測定して比較したり計算したりします。こうすることで、その場所がビーコンからどれくらい離れているかを把握することができます。
ビーコンでの距離測定のメリット
ビーコンでの距離を測定することのメリットをご紹介します。ビーコンは小型なので使いやすく、小型であるビーコンは省電力です。
小型なので使いやすい
ビーコンは受信機も発信機も小型なので扱いやすいです。小型なので持ち運びやすく、設置するのも簡単です。コイン電池を利用できるため小型化と軽量化が可能になっています。
省エネ
小型であるビーコンは省電力であることもメリットです。屋内などであれば省電力であるビーコンが最適です。
ビーコンでの距離測定のデメリット
ビーコンでの距離を測定することにはデメリットもあります。ビーコンは信号が届く範囲が狭く、環境によっては精度が落ちてしまいます。
信号が届く範囲が狭い
ビーコンは信号が届く範囲が狭いです。GPSは広範囲で電波を受信できますが、これに対してビーコンは限られた範囲でしか電波を受信できません。
関連記事:GPSタグの欠点|BluetoothタグやBeaconとの違いとは?
環境によっては精度が落ちる
ビーコンを使って測定すると、使用する環境によっては精度が低下することがあります。
他の電波の干渉や反射によって、信号の精度が落ちることがあります。とくに金属の多い環境での測定はビーコンには向いていません。細かい数値での測定にも不向きです。
改善策として、バーコードでの位置管理もセットで行うことで改善できます。
ビジネスへの導入事例
ビーコンを使った距離測定のビジネスへの導入事例をご紹介します。
社員食堂の混雑を改善
ビーコンによって社員食堂の混雑状況を把握するという導入事例です。社員食堂にビーコンを導入することで、混雑状況を瞬時に知ることができます。
社員たちにビーコンの子機となるもの持たせたりスマホを子機にすることで、ビーコンの信号を発信できる状態にしておきます。こうすることで、社員たちが食堂を利用する際に社員たちのビーコンの信号を親機が受信でき、社員食堂の混雑状況がわかるようになります。
例えば食堂の席数が「100席」であるとして、食堂内でビーコンが検出された人数が80人であった場合「混雑率80%」と表示されるように設定します。こうすることで、そのときの食堂の混雑状況をすぐに数値で把握できるようになります。
社員たちはこの数値を参考に、空いている時間に食堂に行くようにして、食堂に行く時間を調整することができます。
食堂が混雑するのを防止できるため、現在問題となっているコロナ対策に効果的です。
さらに、社員たちは食堂での料理が出てくるまでの待ち時間を減らすことができます。食堂としてはスムーズに業務ができるようになります。
ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)と連携させることで、人の密度に合わせて空調や照明を調節することも可能です。
ソーシャルディスタンスを確保し濃厚接触想定者を特定
ビーコンの機能によって、適切なソーシャルディスタンスの確保と、コロナ感染者との濃厚接触想定者の特定を実現するという導入事例です。
社員たちにビーコンの子機となるもの持たせたりスマホを子機にすることで、ビーコンの信号を発信できる状態にしておきます。
ビーコンによるソーシャルディスタンスの確保についてです。ビーコンを携帯している社員同士がすれ違った際に、ビーコンが距離を測定します。ビーコンが測定した社員間の距離のデータをもとに、日常生活で適切なソーシャルディスタンスを維持できます。
上記の機能を応用して、ビーコンによって社内での濃厚接触想定者を特定することも可能です。社内でコロナ感染者が出た場合に、ビーコンの過去の検知情報から社内でのすれ違い情報を分析します。コロナ感染者が発症する二日前から社内でコロナ感染者と接していた社員を分析し濃厚接触想定者を特定できます。
関連記事:MAMORIOBizで新型コロナ対策・ソーシャルディスタンス
まとめ
ここまで、ビーコンった距離の測定について、メリットとデメリット、導入事例をご紹介しました。
ビーコン発信機からの信号を、ビーコン受信機やスマホで読み取ることで、距離を測定できます。
メリットは、ビーコンは受信機も発信機も小型なので扱いやすいことです。デメリットもあり、ビーコンは信号が届く範囲が狭く、環境によって精度が低下することがあります。
ビーコンを使った距離の測定をビジネスに導入することで、混雑を防止しソーシャルディスタンスを確保できたり、濃厚接触想定者を特定できたりします。このように現在問題となっているコロナ問題の改善にも有効です。
ビーコンを導入する場合は、ビーコンのメリット・デメリットを確認した上で、今回ご紹介した導入事例を参考にしてみてください。