
GPSタグとは?欠点・精度とBluetoothタグの違い【2026年最新】
2020年1月公開/2026年9月更新:GPSの衛星数と測位精度の最新データ、Bluetoothタグの探索ネットワーク、UWBとBluetooth 6.0の動向、ストーカー規制法の改正内容を追記しました。
GPSタグとBeaconタグは、紛失物を迅速に見つけるための便利なツールとして注目されています。これらのタグはどのように動作し、どのような特徴やメリット、デメリットがあるのでしょうか?本記事では、GPSタグの具体的な欠点や、GPSタグとBeaconタグの主な違いについて詳しく解説します。
さらに、Bluetoothを利用した紛失防止システム「MAMORIO BIZ」についても紹介しています。これらの情報を通じて、日常生活やビジネスの現場でのスマートタグの活用方法をより深く理解する手助けとなることを目指しています。
GPSタグやBeaconタグなどのスマートタグ
スマートタグは紛失物を見つけるのに役立つツールで、GPSタグとBeaconタグがあります。
「忘れ物防止タグ」などと呼ばれることもあり、物をなくしたり、どこかに忘れてきたりした時にすぐに見つけることができます。自分が物から離れると、自分が持っているスマホに通知が送られてくるという仕組みです。
たとえばサイフにスマートタグをつけておくと、電車でサイフを落としてそのまま下車しようとした時などに、自分が持っているスマホに通知が送られてきます。こうして物をなくす前に気付くことができるのです。
スマホアプリと連動させて、なくした物の現在地を地図で確認できるようなものもあります。
位置情報を把握する技術というとGPSを思い浮かべる人が多いと思いますが、Bluetoothの電波を用いるBeaconというものもあります。
GPSタグとBeaconタグはそれぞれ違った特徴があり、メリットやデメリットも異なります。ここでは、GPSタグにある欠点や、GPSタグとBeaconタグの違いについて解説します。
目次[非表示]
- 1.GPSタグやBeaconタグなどのスマートタグ
- 2.GPSとBeacon技術の歴史と進化
- 3.GPSタグとBeaconタグのコスト比較
- 4.GPSタグとBeaconタグの違い
- 4.1.発信源の違い
- 4.2.GPSとBeaconタグの技術的背景
- 4.3.カバーできる範囲の違い
- 5.GPSタグのデメリット|正確性重視には不向き
- 5.1.正確性に欠ける
- 5.2.悪天候に弱い
- 5.3.屋根がある場所に弱い
- 5.4.高層ビルに囲まれている場所に弱い
- 5.5.電池消費が大きい
- 6.正確性重視ならBeaconタグが最適
- 7.まとめ
- 8.Bluetoothを利用した、紛失防止システム「MAMORIO BIZ」
- 8.1.Bluetooth技術のメリット:
- 8.2.MAMORIO BIZの特徴:
GPSとBeacon技術の歴史と進化
GPS(Global Positioning System)は、1970年代にアメリカ合衆国によって開発されました。当初は軍事目的で使用されていましたが、1980年代後半から民間でも利用が開始され、現在では日常生活の多くの側面で利用されています。
一方、Beacon技術は、近年のスマートデバイスの普及とともに注目を集めるようになりました。Beaconは、Bluetooth Low Energy (BLE) を使用して、短距離の通信を可能にする技術です。特に小売業やイベントなどの場で、顧客とのインタラクションを向上させるために使用されています。
GPSタグとBeaconタグのコスト比較
GPSタグのコストは、衛星との通信を必要とするため、通常はBeaconタグよりも高価です。また、GPSタグは電池の消耗が早く、定期的な充電や電池交換が必要です。
一方、Beaconタグは、BLEを使用するため電池の持続時間が長く、コストも比較的低いです。しかし、Beaconの射程距離は限られており、広範囲のトラッキングには適していません。
GPSタグとBeaconタグの違い
スマートタグにはGPSタグとBeaconタグがあります。これらには違いがあります。GPSタグとBeaconタグの違いをご説明します。
発信源の違い
GPSタグとBeaconタグの大きな違いは発信源が異なることです。
GPSタグは大気圏外にある人工衛星から情報を受信します。人工衛星からの電波によって地球上の位置を測定するという仕組みになっています。GPS は24時間いつでも、地球上のどこでも、誰でも利用することができます。
GPSの基本構成は、6つの軌道面にそれぞれ4機ずつを配置した24スロットです。実際にはこれより多く運用されており、2026年時点で稼働している衛星は31機前後です。衛星の一部に問題が発生しても測位が続けられるよう、あらかじめ余裕を持たせた構成になっています。
日本ではこれに加えて、準天頂衛星システム「みちびき(QZSS)」が使えます。日本のほぼ真上を通る軌道を持つため、ビルや山に囲まれた場所でも衛星を見つけやすくなるのが特徴です。2018年11月に4機体制でサービスを開始し、他国の衛星に依存せず測位できる7機体制が2026年度から運用開始される予定です。
これに対してBeaconタグは建物内や屋外の一地点に置かれている発信源から情報を受信します。無線局や端末から電波を発信して、その電波を受信した端末の位置を特定するという仕組みになっています。Beaconタグの発信源は信号を半径数十メートル範囲に発信し、正確な情報を受信することができます。Beaconタグでは双方向の情報伝達をすることも可能です。
GPSとBeaconタグの技術的背景
GPSは、地球上の任意の位置を特定するために、少なくとも4つのGPS衛星からの信号を利用します。これらの衛星は、地球を固定的な軌道で周回しており、それぞれの衛星からの信号を基に、受信機の位置を三次元的に計算します。
一方、BeaconはBluetooth Low Energy (BLE) を使用して動作します。Beaconタグは、定期的に独自のIDを放送し、スマートフォンやタブレットなどのデバイスがこのIDを検出することで、物の位置を特定します。Beaconの射程は短いため、主に室内での位置特定や情報提供に適しています。
カバーできる範囲の違い
BeaconタグとGPSタグでは発信源が異なることによって、電波によってカバーできる範囲が異なっています。
GPSタグは人工衛星から発信される電波を端末が受信することで位置情報を特定しています。そのため地球上のどこでも利用でき、広い範囲で情報を受信することができるので、屋外では広範囲にわたって位置を特定することができます。ですが電波が遮られるような屋内や地下では、しっかりと位置情報を受け取ることができません。
これに対してBeaconタグは特定の場所に設置されている発信源からの電波を受信することで位置情報を特定しています。Beaconタグは発信源の近くであれば、屋内でも地下でも正確な位置情報を受け取ることができます。
電波を遮る物のある環境であっても問題なく利用でき、特定する位置情報の精度も高くなっています。ですが通信できる範囲が数十メートルくらいと狭く、GPSタグほど広い範囲にわたって位置情報を受け取ることはできません。
ただしこの「数十メートル」という制約は、自分のスマホ1台だけで探す場合の話です。2020年以降、この前提は大きく変わりました。次の章で詳しく説明します。
GPSタグのデメリット|正確性重視には不向き
GPSタグにあるデメリットについて詳しくご説明します。
正確性に欠ける
GPSタグは悪天候、屋内などの環境だと正確な情報が受信できません。上記でご説明したように、GPSタグは広い範囲にわたって位置情報を取得できますが、電波を遮られてしまう環境に弱く、Beaconタグほど正確な位置情報を受信できません。
悪天候に弱い
GPSタグは悪天候に弱く、雲が厚い、雷が鳴っている、台風など天気が悪い時には精度が落ちてしまいます。
GPSタグは悪天候の場合には精度が落ちやすく正しい場所が特定できないこともあるので、悪天候の場合にはGPSタグの精度を疑うことも必要になります。
屋根がある場所に弱い
屋内など屋根がある場所ではGPSタグの精度が下がってしまいます。
またビルのようにたくさんの階数のある建物では、「○○ビルの〇階」とどの階数かまで特定することはできません。
トンネルも屋根がある屋内と同じように電波が届きにくい環境なのでGPSタグの精度が下がります。トンネルに入ったことは把握できますが、トンネルの中のどこを移動しているかリアルタイムな情報は確認できません。
なお、屋内で位置を知りたい場合はGPS以外の方式を使うのが一般的です。Bluetooth、Wi-Fi、UWBといった地上の電波を使う測位が該当します。それぞれの精度については後述します。
高層ビルに囲まれている場所に弱い
GPSタグはビルのような高層の建物に囲まれている場所にも弱く、ビルの多い都心部だとGPSタグで位置情報を特定することが難しい場合もあります。ビルの壁で電波が反射し、本来より遠回りした信号を受信してしまうことが原因です。これをマルチパスと呼びます。都心部で地図アプリの現在地が道路一本ぶんずれるのは、多くがこの現象によるものです。
電池消費が大きい
GPS タグは電池消費が大きいというのもデメリットです。GPS タグを使って位置を特定するには、GPS 衛星からの電波による位置情報が必要になります。ですがGPS 衛星からの電波を受け取るには時間がかかります。
GPS衛星が位置情報のデータを送る速度は50bpsです。これは1秒間に50ビット、つまり文字にして数文字分という非常に遅い速度です。衛星の軌道情報をすべて受け取るには数十秒かかることもあり、電源を入れてから最初に位置が確定するまでの時間(TTFF)が長くなります。
この待ち時間を短縮するために、スマートフォンなどでは携帯回線経由で衛星の軌道情報を先に受け取るA-GPSという仕組みが使われています。ただしタグ単体で動く製品ではこの補助が使えないことも多く、その場合は測位のたびに時間がかかり、その分だけ電池を消費することになります。
位置を頻繁に更新する設定にすればするほど電池は減ります。GPSタグの電池が数日から数週間しかもたない製品が多いのは、この構造によるものです。
正確性重視ならBeaconタグが最適
狭い範囲で正確な位置情報を読み取るならBeaconタグがおすすめです。
正確性が高い
Beaconタグは近くにあるBluetoothの信号を発信して端末に位置情報を送るものです。
信号を発信する間隔(アドバタイジング間隔)は製品ごとに設定されており、おおむね100ミリ秒から数秒の範囲です。間隔を短くすれば反応は速くなりますが電池を消費し、長くすれば電池はもつが検知までに時間がかかります。紛失防止タグは電池寿命を優先するため、間隔を長めに設定している製品が多くなっています。
Beaconタグは限られた範囲内であれば、建物の中でも位置を正確に把握することができます。移動している様子も詳細に情報収集して把握することができます。
電池消費が少ない
BeaconタグはGPSタグに比べてカバーできる範囲は数十メートルと狭いですが、カバーできる範囲が狭い分電池消費も少なくなり、無駄なく電池消費を節約できます。
Beaconタグでは、「Bluetooth Low Energy(BLE)」という超低消費電力の通信技術が使われています。1回の発信で送る情報は識別用のIDが中心で、データ量が非常に小さいことが特徴です。たとえばAppleのiBeacon仕様では、UUIDに加えて「major」「minor」という16ビットの番号2つで識別します。送る情報量が小さいほど消費電力も抑えられます。
このような特性から、Beaconタグの電池消費はGPS タグに比べて圧倒的に低くなっています。
半年から1年以上、電池交換なしで動作する製品も珍しくありません。
まとめ
ここでは、GPSタグにある欠点や、GPSタグとBeaconタグの違いについて解説しました。
位置情報を把握する技術としてはGPSが広く知られていますが、Bluetoothの電波を用いるBeaconものもあります。GPSタグとBeaconタグにはそれぞれ特徴が違っていて、メリットやデメリットも異なります。
発信源の違いについては、GPSタグは大気圏外にある人工衛星から情報を受信しているのに対して、Beaconタグは建物内や屋外の一地点に置かれている発信源から情報を受信しています。
メリットの違いについては、GPSタグは広い範囲で情報を受信することができますが、Beaconタグは屋内でも地下でも正確な位置情報を受け取ることができます。それぞれの特徴やメリットを知った上で、求めているものに合った方を選んでください。
なお2020年以降、Bluetoothタグは探索ネットワークによって実効的なカバー範囲が広がり、UWBやBluetooth 6.0によって測位精度も向上しています。「Bluetoothは近距離しか分からない」という前提で判断すると、選択肢を狭めてしまう可能性があります。
Bluetoothを利用した、紛失防止システム「MAMORIO BIZ」
MAMORIO BIZは、日本No.1の紛失防止デバイス「MAMORIO」を活用した法人向けの所在管理ソリューションです。このサービスは、企業内での物品の紛失事故を再発防止するための簡単な方法を提供しています。特に、Bluetooth技術を活用することで、GPSとは異なる多くのメリットを享受できます。
Bluetooth技術のメリット:
- 低消費電力: Bluetooth技術は、GPSに比べて非常に低い電力で動作します。これにより、デバイスのバッテリー寿命が長くなり、継続的な使用が可能です。
- 室内での高精度な位置情報: GPSは屋内での精度が低下することが一般的ですが、Bluetoothは建物の中でも高精度な位置情報を提供します。これにより、オフィスや工場内での物品の位置把握が容易になります。
- コスト効率: Bluetoothデバイスは、GPSデバイスに比べて初期コストや維持コストが低いため、多数の物品を一度に追跡するのに適しています。
MAMORIO BIZの特徴:
- モノの位置を一元管理: MAMORIOを一元管理するWEBページを通じて、管理したい物品の情報を地図やステータスから取得することができます。
- 置き忘れの検知: 対象物を置き忘れた場合、スマートフォンに通知が届き、紛失の場所をPC上ですぐに確認することができます。
- 発見支援機能: 万が一の盗難や紛失時には、「クラウドトラッキング」やアプリケーションの捜索機能を利用して、迅速に捜索をサポートします。
Bluetooth技術のこれらのメリットを活用することで、MAMORIO BIZは企業の物品管理や紛失防止において、革命的なソリューションを提供しています。企業の事業が滞りなく継続できるように支援します。特に、会社の持ち出しPCや社用携帯、建設現場や工場内で使用する工具や用具、貸出品などの位置把握を行いたい企業には、非常に有効なソリューションとなります。
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