オンライン授業で進む学生へのパソコン貸出し|上手く運営するための課題やポイント
コロナの影響によって、大学へ行けない学生に対してパソコンを貸し出す大学が増えています。
しかし大学からパソコンを持ち出して生徒が自宅で学習することには、個人情報漏洩のリスクが伴います。
パソコンなどの備品を紛失しやすくなり、紛失は個人情報漏洩に最もつながりやすいからです。
個人情報漏洩が起こると、個人情報が悪用されたり、大学の信用が失われ存続が危ぶまれるなど、多くのリスクが伴います。
この記事では、学生へのパソコンの貸出を行う必要性、個人情報漏洩のリスク、個人情報漏洩を防止して学生へのパソコン貸出を安全に行う対策についてご説明します。
学生へのパソコン貸出を安全に行うために、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.学生へパソコンの貸出をする大学が増えている
- 2.大学でのパソコン貸出の例
- 3.学生にパソコンの貸出を行うと個人情報漏洩のリスクが伴う
- 3.1.インターネット上の個人情報が悪用される
- 3.2.クレジットカードを不正利用される
- 3.3.クラウドサービスやSNSのアカウントを乗っ取られる
- 3.4.知らない番号から電話がかかってくる
- 3.5.住所が知られて知らない人が家に来る
- 3.6.銀行口座を開設される
- 3.7.住民票の異動や婚姻届の提出が勝手に行われる
- 3.8.大学の信用が低下する
- 3.9.損害賠償金が発生する
- 4.個人情報漏洩を防止して学生へのパソコン貸出を安全に行う対策
- 4.1.生徒や関係者へセキュリティ教育を実施する
- 4.2.パスワード設定・暗号化
- 4.3.リモート操作
- 4.4.紛失防止タグ
- 5.まとめ
学生へパソコンの貸出をする大学が増えている
コロナで大学へ行けない学生に対して、パソコンを貸し出す大学が増えています。
コロナによって、多くの学生はオンライン授業に対応するためにパソコンなどを用意しなければならなくなり支出が増えています。
さらにアルバイトができない状況も重なり、困っている学生が多くいます。
各大学では大学生たちへ支援策を講じていて、オンライン授業のためのノートパソコンやWi-Fiルーターの貸出を無料で行う大学が増えています。
大学でのパソコン貸出の例
沖縄大学で、学生が自宅学習期間中に大学が無料で貸し出したパソコンを利用して学習に取り組んだ例をご紹介します。
家にパソコンがなく、スマホを利用して大学の講義を受講していましたが、課題に取り組むためにもパソコンが必要になりました。
このような状況で大学から無料でパソコンを借りることができて、学生はとても助かったと話していました。
慣れると集中して学習に取り組むことができるようになり、リモート授業ならではの良さも感じたそうです。
大学で大人数での講義では恥ずかしくて質問しにくいですが、リモート講義では気軽に質問ができるなど、リモート授業ならではのメリットもありました。
学生にパソコンの貸出を行うと個人情報漏洩のリスクが伴う
大学での自宅学習中には、個人情報漏洩が発生するリスクがあります。
個人情報漏洩が発生すると、個人情報が悪用されたり、大学の存続が危ぶまれるなど、多くのリスクが伴います。
個人情報漏洩によってどのようなことが起こるのか、リスクについてご説明します。
関連記事:
インターネット上の個人情報が悪用される
漏洩した個人情報が悪用されると、以下のようなことが起きます。
クレジットカードを不正利用される
クレジットカードを不正利用されて、勝手にいろいろな買い物に使われる危険があります。
クラウドサービスやSNSのアカウントを乗っ取られる
クラウドサービスやSNSのアカウントを乗っ取られて、本人に成りすまされる可能性があります。
知らない番号から電話がかかってくる
電話番が漏洩した場合は覚えのない業者から営業の電話などがかかってくることがあります。
住所が知られて知らない人が家に来る
住所が載っているデータが漏洩すると、家に知らない人が来る、ストーカー被害に遭うといった直接的な被害につながります。
銀行口座を開設される
本人になりすまして口座を勝手に開設される可能性があります。
銀行口座を勝手に作られて悪用されると、たとえ第三者によって口座が作られた場合であっても、今後口座を作ることができなくなることもあるのです。
住民票の異動や婚姻届の提出が勝手に行われる
本人になりすまして、住民票の異動や、婚姻届の提出などの行政手続が勝手に行われる可能性があります。
大学の信用が低下する
個人情報漏洩が起こると、それを引き起こした大学の信用が低下します。
生徒や保護者からの信用が低下することで、入学者が減ります。
最悪の場合、大学の存続が危ぶまれる事態につながることも考えられます。
損害賠償金が発生する
大学が個人情報漏洩を起こしたら、損害賠償金を支払わなければなりません。
個人情報漏洩を防止して学生へのパソコン貸出を安全に行う対策
学生へのパソコン貸出を行う場合は、個人情報漏洩のリスクが伴います。
生徒の自宅学習中に起こる個人情報漏洩を防止するために、パソコン貸出を行う場合は、大学でしっかりとしたセキュリティ対策をする必要があります。
個人情報漏洩を防止して学生へのパソコン貸出を安全に行うためのセキュリティ対策をご紹介します。
個人情報漏洩を防止して学生へのパソコン貸出を安全に行うために、ぜひ参考にしてみてください。
生徒や関係者へセキュリティ教育を実施する
まずは生徒やパソコンの貸出に関わる関係者へセキュリティ教育を実施して、セキュリティへの意識を高めましょう。
パソコンの紛失は人の不注意によるものなので、紛失を防止するために意識を高めることが大切です。
全員が個人情報漏洩に伴うリスクについて学べるようにして、大学全体で個人情報漏洩についての意識を高める必要があります。
セキュリティ教育を通して、以下のことへの意識を高めます。
- 個人情報漏洩のほとんどは人間が引き起こす
- 個人情報を取り扱っている責任は重い
パスワード設定・暗号化
パソコンのOSのログインパスワードを設定して、ファイルを暗号化します。
OSだけでなく、BIOSというコンピュータの起動時に実行されるプログラムにもパスワードを設定しておくとより安全です。
パスワードを設定しても、ハードディスクを取り出してデータを読み出されることがあるため、重要なファイルは暗号化しておく必要があります。
リモート操作
パソコンを紛失した場合に、管理サイトによって離れた場所からパソコンをロックしたり、データを消去することができます。
パソコンを紛失した場合も、個人情報の漏洩を防ぐことができます。
設定したデータだけを消去することもでき、リモート操作ではパソコンがオフラインであっても操作が可能です。
中にはパソコンの電源がついていなくても自動でパソコンを立ち上げて、ロックやデータ消去ができる機能もあります。
パソコンの位置を確認できる機能では、パソコンを追跡することができます。
紛失したことが判明したらパソコンをロックして、その後見つからなかったらデータを消去するなど、様々な対応ができます。
紛失防止タグ
紛失防止タグは、パソコンに取り付けることでパソコンの紛失を防げるツールです。
パソコンに取り付けておくと、Bluetoothを用いた通信によって、手元から離れた時に専用のアプリが通知で教えてくれます。
通信ができる有効距離の外に出てしまった場合も、最後に検出した時刻と場所をアプリで確認できるものもあります。
まとめ
この記事では、学生へのパソコンの貸出を行う必要性、個人情報漏洩のリスク、個人情報漏洩を防止して学生へのパソコン貸出を安全に行う対策についてご説明しました。
コロナの影響によって、最近では大学へ行けない学生に対してパソコンを貸し出す大学が増えています。
しかし大学からパソコンを持ち出して生徒が自宅で学習することには、個人情報が漏洩するリスクが伴います。
パソコンの貸出を行うと、パソコンなどの備品を紛失しやすくなり、紛失は個人情報漏洩に最もつながりやすいのです。
個人情報漏洩が起こると、漏洩した個人情報が悪用されたり、大学の信用が失われ存続が危ぶまれるなど、多くのリスクが発生します。
個人情報漏洩を防止して学生へのパソコン貸出を安全に行うために、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。