測量機器を守るために知っておきたい紛失防止のポイント
測量機器は、精度が求められる測量現場で必要不可欠な機材です。しかし、測量機器が紛失してしまうと、現場作業がストップしてしまうだけでなく、高額な機器の再購入費用が発生してしまいます。
そこで、今回は測量機器を守るために知っておきたい紛失防止のポイントをご紹介します。紛失防止には、管理方法の見直しや注意点の確認など、簡単な対策が有効です。ぜひ、測量機器を守るために役立てていただければと思います。
目次[非表示]
- 1.測量機器の紛失が起こる理由とその影響
- 1.1.測量機器の種類と使用方法の違いによる紛失の原因
- 1.2.紛失が生じた場合の現場作業に与える影響
- 1.3.紛失が生じた場合のコストやスケジュールに与える影響
- 1.3.1.紛失した機器の再購入費用
- 1.3.2.紛失したデータの再取得費用
- 1.3.3.代替品レンタル費用
- 1.3.4.修理費用
- 2.測量機器の紛失防止策の考え方
- 2.1.測量機器の所有者や使用者が考慮すべき点
- 2.1.1.測量機器の種類や価値
- 2.1.2.測量現場の環境や周辺状況
- 2.1.3.測量作業の時間帯や期間
- 2.2.測量機器を盗難や紛失から守るための具体的な方法
- 2.3.測量機器を無くした場合の対処方法
- 2.4.測量機器の紛失防止における技術の活用
- 3.MAMORIO Bizとは
測量機器の紛失が起こる理由とその影響
測量機器とは、地形測量や工事測量の現場で角度や水準、高低差などを測定する機器の総称です。三次元測定機やオートレベル、回転レーザーレベル、光学式トランシット(セオドライト)などが代表的なものです 。
測量機器は高価で精密なものが多く、取り扱いに注意を要します。しかし、現場ではさまざまな理由で測量機器の紛失が起こることがあります。この記事では、測量機器の紛失が起こる理由とその影響について解説します。
測量機器とは、土地や建物などの位置や形状を正確に測定するために使用される機器の総称です。測量機器には、レベル、トランシット、全局儀、GPSなどがあります。測量機器は精密な計測を可能にする高価で高性能なものが多く、現場作業では欠かせない存在です。
しかし、測量機器は紛失するリスクもあります。紛失とは、盗難や落下・水没・火災などによって測量機器が使用不能になったり、所在が分からなくなったりすることを指します。紛失が起こる理由としては、以下のようなものが考えられます。
- 測量現場での不注意や管理不足
- 輸送中や保管中の事故や盗難
- 災害や自然現象による被害
- 故意的な破壊や妨害
測量機器の種類と使用方法の違いによる紛失の原因
測量機器は種類によって使用方法や設置場所が異なります。たとえば、三次元測定機は据え置き型で室内で使用されることが多く、紛失する可能性は低いです。しかし、オートレベルや回転レーザーレベルは移動式で屋外で使用されることが多く、盗難や落下などによって紛失する可能性が高いです 。
また、測量機器は一般的に複数の部品からなります。たとえば、光波距離計(トータルステーション)は本体とプリズムユニットからなります 。これらの部品を分離して使用したり保管したりする際に、一部分だけを忘れたり置き忘れたりすることもあります。
さらに、測量機器は専用のケースや固定具を使って運搬したり設置したりします。これらの付属品も紛失する可能性があります。
紛失が生じた場合の現場作業に与える影響
測量機器が紛失した場合、現場作業に大きな影響を及ぼします。まず、紛失した機器を探す時間や手間がかかります。また、探しても見つからない場合や修理不能な場合は、新しい機器を購入したりレンタルしたりする必要があります。これらの対応にはコストもかかります。
さらに、紛失した機器で取得したデータも消失する可能性があります。データの消失は、計画や設計に重大な影響を与えるだけでなく、法的責任も発生する恐れがあります。データのバックアップや保護対策を行っていても、完全に回復できるとは限りません。
また、紛失した機器を代替するまでの間は作業が停止したり遅延したりします。作業停止や遅延は工期や品質に影響し、顧客満足度や信頼性を低下させる可能性があります。また、他の工程と連動している場合は連鎖的なトラブルを引き起こす恐れもあります。
紛失が生じた場合のコストやスケジュールに与える影響
前述したように、測量機器の紛失は現場作業だけでなくコストやスケジュールにも大きく影響します。具体的には以下のような点が挙げられます。
- 紛失した機器の再購入費用
- 紛失したデータの再取得費用
- 代替品レンタル費用
- 修理費用
紛失した機器の再購入費用
測量機器は一般的に数十万円から数百万円という高額なものが多く、紛失した場合はその分を再購入する必要があります。また、市場に出回っている測量機器は品薄であることが多く、すぐに同じものを手に入れることができない場合もあります。そのため、紛失した機器を代替するために別のメーカーやモデルを選択する必要があるかもしれません。これは、互換性や操作性の問題を引き起こす可能性があります。
紛失したデータの再取得費用
測量機器は単に距離や角度を計測するだけでなく、そのデータを記録したり分析したりすることもできます。しかし、紛失した機器と一緒にデータも消えてしまうことがあります。この場合、データを再取得するために同じ現場や対象物を再度測定しなければなりません。これは時間と労力だけでなく、交通費や人件費などの経費もかかります。
代替品レンタル費用
紛失した機器をすぐに購入できない場合やデータを再取得するまでの間、代替品としてレンタルすることも考えられます。しかし、レンタル料金は安くありませんし、レンタル期間中は保険料や故障修理費用なども発生します 。また、レンタル品は自分の所有物ではないため、扱い方や管理方法に注意しなければなりません。
修理費用
紛失ではなく破損した場合でもコスト面で影響します。破損した部分を修理するために部品代や工賃がかかりますし 修理期間中は作業が停止してしまう可能性があります。また、修理後でも元通りの性能や精度が保証されるわけではありません。
測量機器の紛失防止策の考え方
測量機器は高価で精密なものが多く、盗難や紛失に遭うと大きな損害を被る可能性があります。そこで、測量機器の所有者や使用者は、紛失防止策をしっかりと考えておく必要があります。本記事では、測量機器の紛失防止策の考え方について、以下の3点に分けて説明します。
測量機器の所有者や使用者が考慮すべき点
測量機器の所有者や使用者は、まず以下の点を考慮すべきです。
測量機器の種類や価値
測量機器にはさまざまな種類がありますが、一般的にはGPS測位システムやレーザー距離計などの電子式測量機器は高価で盗難リスクが高いと言われています。また、古い型式や特殊な用途に使われる測量機器も市場価値が高く、狙われやすいと考えられます。
測量現場の環境や周辺状況
測量現場によっては人通りが少なかったり、見通しが悪かったりする場合があります。そのような場合は盗難や紛失の危険性が高まります。また、現場周辺に不審者や不法投棄物などがあるときも注意が必要です。
測量作業の時間帯や期間
測量作業は昼間だけでなく夜間や休日に行われることもあります。そのような時間帯では盗難被害に気付きにくいこともあります。また、長期間にわたって同じ現場で作業する場合も警戒心を持ち続けることが大切です。
測量機器を盗難や紛失から守るための具体的な方法
測量機器を盗難や紛失から守るためには、以下のような方法があります。
- 測量機器には個別に管理番号や名前を記入することで、所有者を明確にする。
- 測量現場では、測量機器を常に見える範囲内に置き、不用意に置き忘れないようにする。
- 測量現場から離れる際や作業終了時には、必ず全ての測量機器を確認し、持ち帰る。
- 測量現場以外では、測量機器を施錠できる収納箱や車両内に保管し、不審者が侵入できないようにする。
- 測量機器にはGPSトラッカーや防犯タグなどの追跡装置を取り付けることで、盗難された場合でも位置情報を把握できるようにする。
- 測量会社や個人事業主としては、動産保険や賠償責任保険などの適切な保険に加入することで、万が一の事故時の補償を受けられるようにする。
測量機器を無くした場合の対処方法
測量機器を無くしたことに気づいたら、まずは落ち着いて以下の手順を踏みましょう。
- 無くした場所や時間帯を思い出す
- 無くした可能性が高い場所や周辺を探す
- 無くした場所に連絡して確認する(例:現場管理者、施設管理者、警備員など)
- 見つからなかった場合は警察に届け出る
- レンタル品だった場合はレンタル会社に連絡する
- 保険に加入していた場合は保険会社に連絡する
- データが保存されていた場合はデータのバックアップや復元を試みる
測量機器は大切な資産です。紛失しないように注意しましょう。もし紛失してしまったら、早急に対処しましょう。また、事前に保険や追跡装置などの対策を取っておくことも重要です。測量作業が円滑かつ安全に進むように心がけましょう。
測量機器の紛失防止における技術の活用
測量機器は、土地や建物の測量に欠かせない重要な道具です。しかし、測量機器は高価であり、紛失や盗難に遭うと大きな損害を被ります。また、測量現場は広くて見通しが悪い場合が多く、測量機器を見失うこともあります。
そこで、測量機器の位置情報を管理するためのGPSやRFIDなどの技術が注目されています。これらの技術を利用すると、スマートフォンやタブレットなどと連動して、測量機器の所在をリアルタイムで確認したり、紛失した場合に追跡したりできます。
GPSは、人工衛星から送られる電波を受信して位置情報を計算するシステムです。GPSを内蔵した測量機器は、自分の位置情報をインターネットに送信し続けることで、常に位置が把握できます。ただし、GPSは屋内や電波が届かない場所では使えません。
RFIDは、無線周波数で識別情報をやり取りするシステムです。RFIDタグと呼ばれる小さなチップを測量機器に取り付けておくと、専用のリーダーが近づくと自動的に識別情報が読み取られます。RFIDタグは電池不要で長期間使えますが、読み取り距離は数メートル程度です。
これらの技術だけでは不十分な場合もあります。例えば、GPSでは屋内では使えませんし、RFIDでは読み取り範囲が狭いです。そこで、「スマートタグ」と呼ばれる忘れ物防止タグ を利用する方法もあります。
スマートタグは、「Bluetooth」という無線通信技術でスマートフォンと連動するデバイスです。財布やバッグなどに取り付けておくと、接続が切れた時に音や通知で知らせてくれます。また、「MAMORIO」 では、「ほかのユーザーが探してくれる」 機能もあります。これは同じタグを持っているユーザーが近くを通るとその場所が通知される仕組みです。
MAMORIO Bizとは
MAMORIO Bizとは、法人向け紛失防止サービスです 。粉末防止デバイスMAMORIOが、物品紛失による個人情報の漏洩など、企業の信用問題にも関わる業務ダメージ・リスクを未然に防止します。
MAMORIOは、世界最小クラスの紛失防止デバイスで、IDカード、鍵、PC、USBメモリなど、管理したい物品に取り付けておくだけで使えます。小さくて薄いタグ型や貼って使えるシール型などがあります。
MAMORIOを付けた対象物が一定の範囲内から離れると、スマートフォンに通知でお知らせします。営業先や外出先での置き忘れや紛失を未然に防ぎます。万が一紛失してしまった場合でも、専門サポートデスクが捜索を支援します。
MAMORIO Bizでは管理者がデバイスの位置情報が管理できるコンソールをご用意しています。最新の位置情報や持出状況などを確認できます。共有物品の持ち出し・返却処理も簡単に行えます。
MAMORIO Bizの測量機器への適用例
測量機器へMAMORIO Bizを適用することで、以下のようなメリットが得られます。
- 測量機器を置き忘れそうになった時に通知でお知らせすることで、「うっかり置き忘れ」から生じるセキュリティリスクとインシデントを防ぐことができます。
- 測量機器が最後にどこで検知されたかを把握することで、「誰が持っていてどこにあるか」を遠隔から確認することができます。
- 共有する測量機器の持ち出し・返却処理をQRコード読み込みだけで行うことができます。
- 万が一測量機器を紛失してしまった場合でもマップ上から最終場所や担当者名など詳細情報を確認することが可能です。
「MAMORIO Biz」は、法人向けの紛失防止サービスです。紛失防止デバイス「MAMORIO」を活用した、物品紛失による個人情報の漏洩など、企業の信用問題にも関わる業務ダメージ・リスクを未然に防止することができます。
MAMORIO Bizでは、紛失防止モード・物品管理モード・持ち出しモードという3つのプランをご用意しています。目的に合わせてプランをお選びいただけます。MAMORIO Bizは、業界No.1の実績と評価を誇る紛失防止サービスで、物品の紛失を防ぐとともに、企業の大切な情報と社会的信用を守ります。