導入事例詳細
CASE


建設工事現場での機材や物品の所在管理を通じた効率化とコスト削減の実現

MAMORIOを導入したきっかけ  建設現場で用いる機材や物品などのレンタル品の所在管理
MAMORIOを導入した決め手 情報の把握が容易な管理コンソール機能
MAMORIOを導入した結果 位置の確認による作業効率化、レンタル費用の削減への期待
土木建築工事においての調査、測量、企画、設計、施工、監理や、不動産取引および不動産の保有、利用などを扱っている大手建設会社株式会社安藤・間。世界最小クラスの紛失防止タグの開発を手掛けるMAMORIO株式会社。両社は「安藤ハザマ 新規事業共創プログラム2022」を通じてMAMORIOが提供する法人向け紛失防止ソリューション「MAMORIO Biz」に搭載する新機能を共創し導入を行いました。今回は経営戦略本部 イノベーション部の諸澤様、西村様にMAMORIO Bizを活用した現場DXの共創への取り組みの経緯や今後の展望について弊社代表取締役 増木大己を交えてお話いただきました。
MAMORIOを導入したきっかけ

今回の取り組みに至った背景について教えてください。

諸澤:

当社のような建設会社の土木工事や建設工事の現場では、様々な重機や工具など多数の機材を用いて工事を行います。多くの物や人が行き交う現場では注意をしていてもこれらの備品が見つからなくなることがよくあり、その度に探す手間や時間が発生していました。

また機材が見つからないことでレンタル会社への弁償費用やリース会社に度々追加のレンタルを依頼するも蓋を開けてみると機材が現場で使っていないまま放置されており、無駄なレンタルをしてしまいコスト増の一因になっていたということもありました。

また安全管理の観点からも有事の際に人や物の位置を迅速に把握することは必要不可欠でありこれらの課題を解決する安価で導入しやすい屋内外の位置情報ソリューションについて模索をしていました。

MAMORIOを導入した決め手

導入を決めるにあたってMAMORIO Bizの魅力に感じた点について教えてください。

西村:

土木工事や建設工事の現場ではIoTソリューションを導入しようとしても設備投資や導入工数がかかる複雑なものについては現場では敬遠されがちです。その点MAMORIO Bizは各自が利用するスマートフォンのバックグラウンド検知の仕組みを使っているため、その他のIoTソリューションと異なり大掛かりな設備導入の必要がなく、どの現場でも使われているスマートフォン、そしてどんなものにもつけられる小さなスマートラッカーのMAMORIO端末だけで簡単に利用を開始することができます。このMAMORIO Bizの仕組みが私達の抱える課題解決に使えるのではと考え現場での利用に向けてMAMORIO Bizに新たな機能を共創し導入を行いました。

MAMORIOを導入した結果

今回の取り組みではMAMORIO Bizを何に利用したのでしょうか?

西村:

工事の現場で使われている重機や照明機材、ポンプや三脚や黒板といった持ち運ばれ使用される物品を100個ほどを選定してMAMORIO端末を取り付けました。また屋外での利用を想定していくつかの機材には防水・防塵・防振機能を備えた屋外利用向けのMAMORIO端末を取り付けました。現場事務所のモニターには新しく開発した管理コンソール画面を表示し、現場事務所で関係者が様々な機材の場所を一覧で確認できる体制を構築しました。

現場で働く職員には日常的に業務で使っているスマートフォンにMAMORIOアプリのダウンロードをしていただき、それ以外は通常通りの業務をしていただきました。

MAMORIO Biz Plus for 現場の詳細資料です。
下記のフォームに入力の上、送信ボタンを押してください。
送信後に表示されるページで、資料をダウンロードできます。

新しい管理コンソールについてどのようなものか教えてください

機材や物品の利用箇所をヒートマップで現場事務所で確認

現場で使われる機材の位置情報を管理コンソールに登録した図面上で確認

増木:

今回の取り組みでは新しくMAMORIO Bizの新機能として開発した新しい管理コンソールを活用し検証を行いました。建設現場では施工前の地図データが不十分でマップに位置情報がうまく表示されないこともあるのですが、今回の取り組みでは予め施工現場の図面データを管理コンソールに登録することで、検知された機材の位置情報と対応させ物品の位置情報をより早く把握をしやすくなっています。

また、スマートフォンのGPSを用いた位置情報の検知ではGPSの仕組み上、位置情報の誤差が発生するのですが今回の取り組みでは、検知されたデータの分析を行う新機能を実装し、正確な位置情報をヒートマップで表示することで位置情報の精度を高め機材や物品の利用されたエリアを特定しやすくするよう工夫をしました。また工事現場では数百以上の機材が利用されることもあるため管理コンソール上での検索機能も強化し、対象物を直感的に検索して探しやすくなっています。

実際に使用してみてどのようなときにMAMORIO Bizのメリットがあると思いましたか?

係員の貝沼 氏

現場責任者 秋谷所長

続いて実際に現場で協力いただいた、現場責任者の秋谷所長、今泉副所長、係員の貝沼氏にお話をお聞きしました。

貝沼:

最初にMAMORIO BIzの話を聞いてこれは若手職員の業務負担軽減につながるというメリットがあると感じました。現場を取り仕切る若手職員のスマートフォンには日々様々な電話がかかってきます。その中の実に3割近くを占めているのが重機・機材や備品の所在に関する問い合わせです。様々な協力企業が入り混じり進行する現場では、重機や機材があちこちで使われるため、その所在を把握するのも一苦労で、その都度確認や応対を迫られるという対応時間が発生して業務を妨げる大きな要因となっていました。

MAMORIO Bizでは各現場職員が持っているスマートフォンがバックグラウンドで位置情報を自動で検知して更新する仕組みになっています。それにより特別な作業をしなくてもいつも通り現場を回るだけで物品や機材の直近の検知場所が更新され事務所に設置されたモニターの管理コンソール画面に反映されます。

そのため重機や機材の場所を探す際は、まずそれを見ることで大まかな最終場所を把握することができるようになります。今回の試験導入では工期途中の試験導入のためまだまだ周知が足りていませんでしたが、工期の最初からこの仕組みが導入されていたり、すべての機材や物品にMAMORIOがつけられるなど、この仕組みが普及していれば何か機材を探す際には各自がまずMAMORIO BIzで機材の所在をおおまかに把握して探すということができるため、物の場所に関する問い合わせが激減すると感じました。

秋谷:

工事現場を管理する立場として、最もこのソリューションを使いたいと思うのは、毎月のレンタル会社からの請求があったときですね。建設会社にとっては毎月のコスト計算は非常に頭を悩ませます。特に建設重機や機材などのレンタルは必要不可欠なのですが原価に大きく影響するためシビアな調整が必要です。ただ、これらの契約では現場の判断が優先されることが多く、必要だと思って新たにレンタルをしたものの、実は他の場所では余っていた、使い終わったあとにそのまま借りっぱなしになっていて無駄な費用を払っていたということがよくあります。

そのため私は現場を回るたびに頻繁にあれは使われてないのではないか?これはもう使わないから返せないか?と注意しています。注意しているものの現場によっては山をまたぎ数キロ以上にわたる現場もあり目視での確認が難しい現場もあります。

そんなときにMAMORIO BIZのデータを使って利用状況を可視化することができればと便利だと思いますね。例えばリアルタイムでなくても何日前にここで最後使われた形跡があるといったように最後の場所を確認するだけでも、機材の実態が把握できるので利用実態の可視化に役立ちコスト削減につながると感じました。

今泉:

私はこのソリューションの仕組みを聞いてレンタル会社との交渉時の負担軽減にもなると思いました。目まぐるしく動く現場では工期途中での新規の機材のレンタル、返却というのが度々発生します。その際にレンタル会社との間で機材を返した、返していないといったやり取りが発生することがあります。実際には誤って別の場所にいってしまったという状況でも物がなければ紛失ということになりますので、どちらも悪気がないだけに交渉がストレスになります。

そのような状況なときMAMORIO BIZを使えば、最終検知場所を確認できるため客観的なデータとして話し合いが楽になると感じました。レンタル会社からのレンタル品にすべてMAMORIO Bizがついていればこうした管理が楽になると思います。

今後の改善に期待することはありますか?

最後に、導入を経てMAMORIO Bizの今後の改善に期待することについてお話をお聞きし、次のような要望があがりました。

①スマートフォンのバッテリー消費

MAMORIOは各自のスマートフォンを使うので、スマートフォンのバッテリー消費がおさえられると良いと思います。現場では連絡にスマートフォンを多用し充電ができる機会も限られるのでバッテリー消費が少ないことは大事です。その後MAMORIO様から新しく早速アプリの低消費電力機能が改良されたとお聞きしたので今後はそちらを使ってみます。

②導入の柔軟性

建設工事では現場によって工期がまちまちです。そのため通常のソリューションのように年間での契約といった形だと導入したくともうまく導入できないことも多いです。またつける機材や物品の数も工事のピークによって異なります。工期に合わせて柔軟に契約の開始や終了が利用ができるサービスの形態があると良いです。

③取り付けやすさ

建設の現場では様々な機材や物品があります。それらに新たにMAMORIOをとりつける際に取り付けづらいと使われにくくなると感じました。利用したい職員が簡単にとりつけられるように磁石やシールなどで取り付けやすい製品があると良いと感じました。またレンタル会社からレンタルの際に最初から全てについているということがあればとても使いやすくなると思います。

④詳細な登録情報

現場においてある機材や物品を見たときにその場ではこれが誰が借りたものなのか、何のために借りたものなのか、というのがわからないという実情があります。位置情報に加えて、MAMORIO Bizでこれらのデータがぱっと調べられるようになるととても便利だと思います。

今後の展望について

増木:

今回の検証では屋外での利用を想定した新型端末と新たに開発した管理コンソールの新機能を用いて実際に進行中の建設の現場での導入と運用を行いました。屋外の建設現場での過酷な環境化でもトラブルなく運用ができたことを大変嬉しく思います。

今回の取り組みで得られたデータの分析や要望の改善を行い、現場にある「あれ、どこいった?」を「ここにあった!」に変える新たなソリューションの提供をしていきたいと思っています。これからもどうぞよろしくお願い致します。

インタビューは以上です。ご協力ありがとうございました。

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